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2月中に観た映画 『ライフ・イズ・ビューティフル』他 *まとめ* [映画 その他 *Movie]

ライフ・イズ・ビューティフル

ライフ・イズ・ビューティフル

  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • 発売日: 2005/08/26
  • メディア: DVD


■ ライフ・イズ・ビューティフル ■
*監督* ロベルト・ベニーニ
*脚本* ロベルト・ベニーニ
*出演* ロベルト・ベニーニ as グイド
      ニコレッタ・ブレスキ as ドーラ 他
1998年 イタリア

*あらすじ*
1939年、ユダヤ系イタリア人のグイドは、ドーラと出会い結婚し一人息子も授かりました。
家族は幸せな毎日を送りますが、ある日、一家はナチスの収容所に収監されてしまいます。
過酷で絶望的な状況であっても、グイドは希望を捨てずに家族を守り抜こうとするのでした。
カンヌ映画祭審査員グランプリ、アカデミー賞主演男優賞他受賞作品。

                           ****

ロベルト・ベニーニ扮する父親が命を賭してわが子を守ろうとした姿、
ピエロに徹した姿に感動しました。

ホロコーストの悲惨さを描き切れていないなど、厳しいご意見もあるようですが…

これって、大胆な言い方をすればファンタジーですよね、
冒頭での “童話のように切ない…” という台詞は、多分成長した息子が語っていて、
つまり子供の視点で見ているともとれますし、
前半部分の、あのベニーニの次々に奇跡を起こしてゆく姿からも、
ドキュメンタリーや惨憺たる戦争の史実を単に伝える映画を作ろうとしたわけではないということが、
容易に想像できるのではないでしょうか。

歴史を大幅に歪曲したわけではないですし、「こんなことがもしかしたらあったかも知れない」
というファンタジーの中に、私は十分に収容所内の過酷さ、懇意にしていた人物に裏切られた件で、
一縷の望みも絶たれた絶望と孤独をも感じとることができました。

最後まで望みを捨てずに、全力で家族を守ろうとした姿に、究極の愛を感じずにはいられない、
人間の尊く美しい魂に触れることがことができた素晴らしい作品だと思います。

まだ戦争の恐ろしさを知らない子供たちに、少しづつ教え伝えてゆくのための映画として、
ショックが少なくて良いかも知れませんね。

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イノセント・ラブ

イノセント・ラブ

  • 出版社/メーカー: タキコーポレーション
  • 発売日: 2006/11/03
  • メディア: DVD


■ イノセント・ラブ ■
*監督* マイケル・メイヤー
*原作 脚本* マイケル・カニンガム
*出演* コリン・ファレル as ボビー
     ロビン・ライト・ペン as ジョナサン 他
2004年 アメリカ

*あらすじ*
少年時代に出会い、友情を育んできたボビーとジョナサン。
彼らは成長しそれぞれの生活を送っていましたが、ある日二人は再会し、
年上の女性クレアを交えた3人の共同生活を始めます。
原作は、映画『めぐりあう時間たち』で話題を呼んだ
マイケル・カニンガムの『この世の果ての家』。

                       ****

この邦題が評判よくないですね~(;^^)
DVDのパッケージも、海外のものとは違ってコリンがこちらを向いているポーズに変えていることからも考えて、
「かっこいいお兄さんが出ているみたいだし、軽い印象のタイトルだし、ちょっと見てみようかな♪」
という風に、気軽に買ったり借りたりできるようにという狙いがあるのでしょうか。

まあ、そうゆう私も、実はコリリンが出ているのでどうしても観たかったという次第です(;^^)

主人公のボビー(コリン・ファレル)は、子供の頃にとても大きな心の傷というのか、
呵責のようなものを背負ってしまうのですね、
それを抱えたまま成長して、穏やかで慈しみのある人柄の中にどこか翳りのある青年を、
コリンが見事に演じていて素敵でした。

ボビーたちは一軒家も購入して幸せな共同生活を送るのですが、
やがて、それぞれが本当の幸せを求めて、ある者は別の人生を歩み始めるのです。
勿論その選択は自分自身のためでもあるけれど、お互いの幸せを慮った結果なのですね、
本当の愛って、自分本位ではなくて、相手の幸せを願うことなのだなとつくづく思いました。
苦渋の選択を、皆が暗黙のうちに自然と受け入れ、旅立つところも素晴らしかったです。
コリリンって、見た目は大味!?な感じなのに、繊細な心の機微を演じるのが上手いですよね。
ハードボイルドでもヒューマンドラマでもなんでもござれの、
実力のある俳優さんなんだわ~(*▽*) (好いた欲目でございます)

マイケル・カニンガムの原作を読んだ方々からすると、
配役やキャラクター各々の状況説明に関してなど多少の物足りなさは否めないようで、
それは評価の高い小説の映画化にとっては宿命ともいえるでしょうか。
私もぜひともその傑作を読んでみたいと思います(^^)


↑ボビーがまだ幼少の時に出てくる優しかったお兄ちゃん(左)が素敵でした♪


↑子供の頃のボビー(右)。 コリリンによく似てます。


↑ね?(;^^)


↑上の写真の汚名挽回のために(!)、素敵なコリリンをどうぞ。

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ションヤンの酒家

ションヤンの酒家

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2004/09/25
  • メディア: DVD


■ ションヤンの酒家 ■
*監督* フォ・ジェンチィ
*脚本* ス・ウ
*主演* タオ・ホン as 陶紅
      タオ・ザール
2003年 中国

*あらすじ*
近代化への変貌が急速に進む中国の重慶。
その旧市街を舞台に、ひとりの女性が屋台を営みながら、懸命に生きてゆく様子を描いた作品。

                     ****

フォ・ジェンチィ監督作品は、情景がとても心に残ります。
『山の郵便配達』では木々の緑が瑞々しい中国の山間部の農村風景、
そして今回は、雨にそぼぬれる重慶の街。
急速に発展し大都市化を象徴するビル群と、昔ながらの瓦葺屋根の連なる街並みを
合わせて映し出すところは、近代化が進む中国の誇らしげな、
しかし同時に抱える社会問題を無言のうちに語りかけてくるわけです。

また、雑然とした屋台街の様子も見ていて楽しいです。
虫除けのためのちょっとした仕掛けとか、鴨の頭を揚げたおつまみでビールを飲むなど、
とても物珍しかったですし、
それから、大河を渡る交通手段として、船や橋ではなく、
ロープウェイを利用するところなど、発想とか文化の違いに、興味をそそられるものがありました。

屋台を女手ひとつで切り盛りする主人公の女性(タン・ホン)は容姿端麗な女性で、
物腰に色気があって美しいのですよね、これだけの器量があれば、水商売せずとも、
すっかりどこかの良家の奥さまに収まっているのが当然とも思えますが(笑)
女性の魅力をそれほど武器にするでもなく、しかし片意地張って生きているようでもない…
客の前でしなを作ってみても、不思議と嫌味に見えないのです。
多分それは、自分の領分をしっかりと守り、誰に頼ることなく生きながら、
他人の面倒見もよい、思いやりのある人物だからかも知れません。

近代化の波に飲み込まれそうになっても、かろうじてどこかで生き延びるであろう屋台街と、
この女主人もこれからもそこで生きてゆくのが宿命であるということを、
シンクロさせているように思いました。
人生色々と煩わしいこともあるけれど、ひとつひとつにきちんと対峙する姿に
好感が持てると思うので、ぜひ女性に見てほしいなと思う映画です(^^)


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1月中に鑑賞した映画 *まとめ* [映画 その他 *Movie]


『フランダースの犬』
*監督* ケビン・ブロディ
*出演* ジェレミー・ジェームズ・キスナー as ネロ
      ジェシー・ジェームズ as 幼少時代のネロ
      ジョン・ボイド as 画家のミシェル
1998年 アメリカ

*あらすじ*
19世紀のベルギー、フランダース地方。
祖父と二人きりの貧しい生活を送る少年ネロは、ある日、
道端に捨てられていた犬を拾い、パトラッシュと名づけて共に暮らすようになりました。
絵を描くことが大好きなネロは、画家のミシェルに才能を見出され、
作品をコンクールへ出品するよう勧められます。
日本ではアニメ版が放映され、多くの人々に愛される名作。

                         ****

私にとって、悲しすぎて二度と観られないアニメが、
『ほたるの墓』と『フランダースの犬』なのです(p_;)
なので、録画をしたものの長い間観ることがなかったのですが、
この度、意を決してようやく鑑賞することができました。

なぜ、それほど苦手としている悲しいお話しの映画なのに観ようとしていたのかと言いますと、
イーサン・ホークとグウィネス・パルトロウ出演の『大いなる遺産』に出ていた
子役のジェレミー・ジェームズ・キスナー君が出ているという邪な理由からなのでした(;^^)

↑どうです~? スッキリとした目鼻立ちで綺麗な男の子でしょう(*^^*)
アロア役の女の子よりもず~っと美人でした(笑)
そんなわけですから、アロアのお父さんが、大切な一人娘に近づかせんとする態度には、
納得がいかないというか… それはこっちのセリフでいっ! (←江戸っ子風)
といいたいというか… すっかりネロ美少年の母親気分です(笑)

アロアの父親は、若い頃貧乏で苦労したため、画家を目指しているネロの将来に不安を感じて、
アロアとネロを引き離そうとするのです。
ネロでは経済的に娘を幸せに出来ないと判断するわけですね。

いまでも、そういう風潮ありますよね、私はそういう父親の心理が好きではありません(;^^)
なぜ、女性が幸せにしてもらおうとするのでしょうか。
女性の実家が裕福だったり、経済的に力があれば男性を幸せにするという形でもいいのではないでしょうかね~。

また、昔自分がやんちゃしていた父親ほど娘の結婚相手に厳しいなんて聞きますけれど、
高望みしては駄目ですよね、この世は因果応報の法則があるのですから。
昔自分は人を泣かせてきたけれど、娘にはそんな風に泣かされてほしくない…
娘と父とは別の人格だとしても、私にはムシが良すぎる言葉に思えてなりません。

話の大筋はだいたいアニメ版と同じですが、
パトラッシュがセントバーナード犬ではなくて、真っ黒い毛で覆われた犬でした
確か原作もそれと同じだと聞いたことがあります。

そして、絵の才能のあるネロ少年は、実は有名な画家の子供であり、
また、互いに親子だと気付かないまま、その画家に才能を見出され、
楽しいひとときを過ごすというシーンがありました。

そのままやがては実は親子だと知れて、ハッピーエンドで終わるのか、
それともやはりネロはお母さんの元へと旅立ってしまうのか!?

日本ではアニメ版での悲しいラストシーンでおなじみですが、
アメリカなどではハッピーエンドで公開されたそうで、
日本で販売されていたDVDには、例の悲しいラストとハッピーエンドの
両バージョンが収録されているそうです。

冷静と情熱のあいだ

冷静と情熱のあいだ

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2005/03/02
  • メディア: DVD


『冷静と情熱のあいだ』
*監督* 中江功
*出演* 竹之内豊 as 順正
      ケリー・チャン as あおい
2001年 日本

*あらすじ*
フィレンツェの工房で絵画の修復師として修行中の順正は、
ある日、十年前に別れた恋人のあおいがミラノに住んでいることを聞かされ、
彼女を忘れることができないでいた順正は、早速彼女を訪ねますが、
あおいは恋人で実業家のマーヴと生活を共にしているという現実を目の当たりにするのでした。
辻仁成と江國香織が男女それぞれの視点から書いた恋愛小説を映画化したもの。

                     ****

最近、メディチ家関連の本を読みましたら、単純な私は無性にフィレンツェに行きたくなりまして(;^^)
とりあえず、フィレンツェを舞台としたこの作品で行った気分になってみました。

最初は、どうしてヒロインがカタコト日本語のケリー・チャンなのか、
理由が分かりませんでした、なんだか違和感があるのですよね~(;^^)

でも、彼らが出会ったシチュエーションを知るとその気持ちも変わってきました。
順正(竹ノ内さん)が、外国からの留学生でいつも孤独なあおい(ケリーちゃん)にふと目を留めて、
優しく手を差し伸べてくれる、そして恋が始まるのです。

孤独だった心を暖めてくれた人には、異性に限らず信頼と
親愛の情を抱かずにはいられませんよね、
とても大きな存在になると思うのです。
ですから、長年ずっと忘れられない人となった、
というところに更に説得力を持たせることができたのではないでしょうか。

いつも冷徹な態度や発言をするけれど、実は心の優しい?椎名桔平さんの役も素敵でしたし、
ユースケさんとか篠原涼子さんとか、脇を固めるキャストも素晴らしい配役だったと思います。

スパルタカス スペシャル・エディション

スパルタカス スペシャル・エディション

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
  • 発売日: 2006/09/21
  • メディア: DVD


『スパルタカス』
*監督* スタンリー・キューブリック
*出演* カーク・ダグラス as スパルタカス
      トニー・カーティス as アントナイナス
      ローレンス・オリビエ as クラサス
      ピーター・ユスティノフ as バタイアタス
1960年 アメリカ

*あらすじ*
紀元前1世紀のローマ共和国。
奴隷のスパルタカスは剣闘士養成所へと売られます。
仲間と共謀し反乱を起こして養成所を逃げ出したスパルタカスは、
貴族の荘園を襲い、次々に奴隷を解放してゆくのでした。
奴隷軍の反乱に対し名将クラサスは、ローマ軍を率いて鎮圧に乗り出します。
アカデミー賞助演男優賞(ピーター・ユスティノフ)受賞作品。

                     ****

約4時間の大作でしたけれど、コンパクトにまとまっているというのか、
壮大さはあまり感じられず、しかし話が分かり易くて私にとってはいい映画でした。

奴隷として生きてきた者たちが、スパルタカスの先導により解放を求めて反乱を起こすというもので、
最後はローマ軍によって鎮圧され、スパルタカスは捕らえられてしまいます。
しかしラストはその希望は消えることなく連綿と後代まで受け継がれてゆくことを予測させるもので、
初めて人間に火を使うことを教えたギリシャ神話のプロメテウスを思い起こしました。


『プロメテウス』  ギュスターヴ・モロー画

↑お顔がスパルタカス役のカーク・ダグラスに似ているし…(;゜∀゜)

プロメテウスは人間に火を与えたため、神の怒りを買い、捕らえられ、
肝臓ををタカに食いちぎられ、再生してはまた食いちぎられるという罰を科せられました。


『犬神家の一族』
*監督* 市川崑
*出演* 石坂浩二 as 金田一耕介
      松島菜々子 as 野々宮珠世
      尾上菊之助 as 犬神佐清
      富司純子 as 犬神松子
*あらすじ*
製薬会社で莫大な財をなした犬神財閥の創始者である犬神佐兵衛が残した遺言により、
犬神家の人々の思惑がめぐる中、次々に起こる奇怪な殺人事件を、
名探偵金田一耕介が解決してゆく物語。
横溝正史の同名小説を映画化した作品。
                     ****

30年前の前作を数年前観た衝撃を超えることはなかったですけれど、
まあまあ楽しめました。

でもやはり金田一役の石坂さんも、等々力警部役の加藤武さんも、御歳を重ねられて、
迫力にかけましたので、それはしかたのないことですから、
もっとドラマチックに、megumiさんも仰ってましたが、現代ならではの技術を使って、
工夫した作品にしてもよかったのではないでしょうか、例えば衣装とかセットとか。


『高慢と偏見』
*監督* ロバート・Z・レオナード
*出演* グリア・ガーソン as エリザベス
      ローレンス・オリビエ as ダーシー
1940年 アメリカ

*あらすじ*
18世紀末のイギリス。
ベネット家の5人姉妹の次女のエリザベスは、
舞踏会で富豪のダーシー卿と出会いました。
その高慢な態度に反感を覚えたエリザベスでしたが、
やがてそれは自分の偏見であったことを気づき、彼に心を寄せるようになります。
イギリスの女流作家ジェーン・オースティンの名作を映画化。

                 ****

ローレンス・オリビエの夢見るようなあの瞳…彼のMr.ダーシーはスウィートで、
私にはとても甘えん坊さんに見えました♪
BBC製作のドラマ版やキーラ・ナイトレイちゃん主演の『プライドと偏見』とは、
また少々違ったストーリー展開でして、
全体的にあまり辛らつではなく軽やかだったという印象です。

このDVDは500円で買ったのですけれど、
名作映画が、このような安価で買えるとは驚きですし嬉しいですね(^^)v

『恋人たちの失われた革命』
ブログに感想アップ済みでございます。


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12月中に鑑賞した映画 *まとめ* [映画 その他 *Movie]

今回が、今年の最後の記事となります。
今年一年、拙ブログ&サイトにお越しくださった方々に、
心より感謝、御礼申し上げます。ありがとうございました(^^)

なお、↓にもメッセージがございますので、
よろしければどうぞ読んでいって下さいませ♪
http://www.as-net2.org/usr/img-b/sr3_bbss.cgi?cat=3490909

****

…以下は今月に観た映画と簡単な感想です。

悪魔の手毬唄

悪魔の手毬唄

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2004/05/28
  • メディア: DVD

『悪魔の手毬唄』

監督:市川崑
出演:石坂浩二、岸恵子、北公次 他
1977年

横溝正史原作、市川崑監督の『犬神家の一族』が30年ぶりのリメイクで話題になっていますね。
これはその金田一耕介シリーズとして作られた5本の映画の中の第2弾作品です。
私としては、パリジェンヌというイメージが強かった岸恵子さんが、
寒村の民宿の女主人としての、日本女性の姿を演じていることが新鮮な映画でした。

色と欲、深い因縁の渦巻く陰惨な事件の中に、人情味もあるというところが、
このシリーズに多くの人々が惹かれる理由があるのでしょうね。
私としては犬神家の次に面白いと思った作品です。

****

獄門島

獄門島

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2004/05/28
  • メディア: DVD

『獄門島』

監督:市川崑
出演:石坂浩二、橋山直己、大原麗子 他
1977年

ある村の有力者の三人の美しい姉妹が、次々と殺されてゆくという物語。
閉ざされた孤島に起こる事件の血なまぐささと、姉妹のあでやかな振袖姿が鮮烈な印象です。
これは最後まで犯人が誰なのか全く予想がつきませんでした。

この作品だったか定かではないのですが、
金田一さんのトレードマークとも言うべき大量のフケは、
パンくずを乾燥させて頭に仕込んだのだそうです。

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女王蜂

女王蜂

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2004/05/28
  • メディア: DVD

『女王蜂』

監督:市川崑
出演:石坂浩二、高峰三枝子、仲代達矢 他
1978年

資産家の娘に求婚した男性が、ひとりひとり惨殺されてゆくというお話です。

犬神家と、上記の二作品で犯人役だった俳優さんが出演しているところが面白い作品でした。
更に今回は、いつものお決まりのメンバーに加えて、地元の巡査役の伴淳三郎さんがとぼけた
味わいがあってとても可笑しかったです(^^)

恐ろしい事件と、コミカルなやりとりがミックスされた楽しい作品でした。

“女王蜂”が末裔を残してゆくために、働き蜂はその身を犠牲にする…
よくできたタイトルだな~と感心(@。@)

****

病院坂の首縊りの家

病院坂の首縊りの家

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2004/05/28
  • メディア: DVD

『病院坂の首縊りの家』

監督:市川崑
出演:石坂浩二、佐久間良子、桜田淳子 他
1979年

横溝正史原作の最終シリーズで、金田一の最後の事件。
その昔、ある女性が首を吊って自殺したことから“首縊りの家”と呼ばれる
今は廃墟と化した屋敷で、新たに吊るされた生首が発見され、
その後次々と猟奇殺人が起こり始めるというもの。
その一族の数奇な運命の、弄ばれるとも思われるような末路が悲哀に満ちています(;_;)

ここまで観てくると、石坂さんはじめ、警部役の加藤武さん、大滝秀治さんらのいつもの面々が
とてもいとおしく感じられ、お別れするのが寂しくなってきます。

金田一耕介役は、TVシリーズでの古谷一行さんとか豊川悦司さんなどもいいですが、
やっぱり石坂浩二さんがいいですね~。
おっとりしていて、とてもチャーミング(*^^*)
また、犯人に対する優しい思いやりがあるところも魅力的です。

****

『山椒大夫』
監督:溝口健二
出演:田中絹代、花柳喜章、香川京子 他
1954年

森鴎外原作の、安寿と厨子王をもとに描かれた悲しい物語。
後日、記事をアップする予定です。

『噂の女』
監督:溝口健二
出演:久我美子、大谷友右衛門、田中絹代 他
1954年

京都の置屋を切り盛りする女将と、その娘が同じ男性を愛してしまうというもの。
後日、記事をアップする予定です。

『新・平家物語』
監督:溝口健二
出演:市川雷蔵、久我美子、林成年 他
1955年

若き日の平清盛の物語。
自らの出生の秘密を知った苦悩、伴侶となる時子との出会い、
そして父・忠盛の死後、野望を胸に抱き始めるまでを描いた作品。
後日、記事をアップする予定です。

****

『青いパパイヤの香り』

監督:トラン・アン・ユン
出演:トラン・ヌー・イェン・ケー  他
1993年

フランスとベトナム合作の作品。 ベトナムを舞台に、ある家族と、
そこへ奉公にやってきた少女の生活を淡々と映し出した映画です。

蒸し暑い南国の家の一風景でありながら、暑苦しさがなく、とても美しい映像でした。
台詞がとても少なくて、暗示的な場面で構成されているところが多いので、
退屈に感じる人も居るかもしれませんね。

ゆったりと流れる時間が、眠れぬ夜に心地よい素敵な映画でした。
お勧めです^^

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『遠い日の家族』

監督:クロード・ルルーシュ
出演:エヴリーヌ・ブイックス、モニーク・ランジュ、アニー・ジラルド、
    ジャン・ルイ・トランティニャン 他
1985年

フランスを舞台に、ユダヤ人迫害を主なテーマとしたストーリー。
戦争がいかに人の精神を病ませてしまうか、あるいは普段は封じ込めてある、
心の闇の部分を引き出してしまうものなのだなと改めて感じる、
女性として、母としての性がなせる仕業が、なんともやるせない結末でした。

ミシェル・ピッコリ演じる精神科医が、
「ひと目惚れをするのは、その相手と前世で何らかのつながりがあったせいである。」
という台詞がロマンチックで素敵! とても心に残りました。
あの人とどんな関係だったのかしら…な~んて想像すると楽しいですね♪

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サーカス コレクターズ・エディション

サーカス コレクターズ・エディション

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2004/01/23
  • メディア: DVD

『サーカス』

監督:チャールズ・チャップリン
出演:チャールズ・チャップリン 他
1928年

放浪者のチャーリー(チャップリン)が、ひょんなことから巡業中のサーカス団の一員となり、
大活躍!?するというお話し。
台詞はなく、ほとんどパントマイムで表現します。
これがとても可笑しくて可笑しくて、今年最高に笑ったかも知れません。

例えば後期の『ライムライト』なども深い味わいがあって、
それはそれで素晴らしいと思いますが、初期のものにも傑作が多いのですね、
快活としたパフォーマンスが楽しいです。
スタントなしで挑んだという綱渡りのシーン、そしてライオンとの共演なども圧巻です!

ラストは甘~く切ない気持ちに包まれ、またいつの日か、
チャーミングなチャーリーに会いたくなること必至です(*^^*)


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