SSブログ
パリ2006*Paris ブログトップ
- | 次の10件

パリ旅行 2006 *教会編 ①* [パリ2006*Paris]

私はキリスト教の信者というわけではありませんが、ヨーロッパに来ると、美術館を廻るのと同じくらい、教会を見学してまわるのが大好きです(^^)

★サント・シャペル★
パリの教会といえば、やはり、薔薇窓が美しいノートルダム大聖堂か、大統領も教区民だというギリシャ風の堂々とした佇まいのマドレーヌ寺院が有名でしょうか。
それらも素敵ですけれど、私が最もオススメなのは、パリ発祥の地であるシテ島に建つサント・シャペルです。


地下鉄の、シテ駅を出て、サント・シャペルに向かう途中。
この日はあいにくの小雨模様でしたが、しっとりと濡れた街路樹のある風景もまた風情があって素敵なのでした。


右は最高裁判所、左がサント・シャペル。
この最高裁判所のすぐ右隣には、マリー・アントワネットが囚われていた、かつての牢獄であるコンシェルジュリーがあります。


サント・シャペルは、ルイ9世がキリストの聖遺物と納めるために造らせた礼拝堂で、124年に完成しました。
どうですか~、この華麗な美しさ! 最高のフォトジェニックさんです(≧▽≦)


しばしば“ガラスの宝石箱”と謳われますが、まさにそんな感じ…
つまり、私自身もその中にある、ひと粒の光り輝く宝石…♪ (違)


薔薇窓。
これら全てのステンドグラスの1134場面のうち、720枚は、パリで最古のものであるという13世紀の作品です。
ここは、シャペル=礼拝堂であるということを忘れてしまうほど、息を呑む美しさ、言い換えれば“芸術品”の中に居るという感覚ですね。


ステンドグラスの下部には、この様な使途像が配されています。
…ところで、いつも帰国してから気が付くのですが、お値段がこの礼拝堂建立の費用の3倍もしたという“聖遺物”は、一体どこに安置されているのでしょうかね~(;^^)
たまには公開したりするのでしょうか。

★サン・シュルピス教会★


16世紀の大司教、聖シュルピスに捧げられた教会。
1646年の着工から134年もの歳月をかけて造られたとこのことですが、右の塔は未完成のまま残されています。
修復中でない時の写真はこちら↓


『ジャコブと天使の戦い』 ドラクロワ画 1856年
751×485cmもある大作です。
兄との諍いのため故郷のカナンを離れていたヤコブが、帰郷の途中、誰とも分からぬ相手に挑まれ、互角にわたりあったまま朝を迎えた、これにより相手はヤコブを祝福し、イスラエルの祖として“イスラエル”の名を授けた…という、旧約聖書『創世記』からの物語が描かれています。

以前であれば、観光客にとっては、ドラクロワのこのフレスコ画がこの教会の最大の呼び物であったと言ってもいいのでしょうけれど、最近は小説や映画が大ヒットした『ダ・ヴィンチ・コード』の舞台としても一躍有名になりましたね。
その小説に登場するローズライン(と、実際は呼ばれたことはないそうです。)の前では、大勢の皆さんが写真を撮っていました、欧米人が多かったですね。


そういう私も、しっかり小説を読んできましたので、人が少ないところを見計らってパチリ♪


教会を見学し終えて、すぐそばのヴィスコンティ作の噴水のある広場のベンチでひと休み。

★サン・ジェルマン・デ・プレ教会★


542年に修道院として造られた、パリ最古の教会。
ロマネスク様式の鐘楼には優しい美しさがありますね、「さあ、おいでなさい。」と温かく迎えてくれるような気がします(*´v`*)
内部はゴシック様式ですが、派手さはないので、静かにお祈りを捧げるにはピッタリという感じです。
しかし、そのような簡素なムードとは裏腹に、この教会はとても交通量の多いサン・ジェルマン大通り沿いに建ち、ルイ・ヴィトン等の高級ブティックや、人気のカフェやレストランがひしめき夜更けまで賑わっている界隈に位置しているのです。


エンポリオ・アルマーニのディスプレイ。
夜になるとショップは閉まってしまうけれど、上階のアルマーニ・カフェは夜遅くまで営業していました。


教会のすぐそばにある、カフェ “レ・ドゥー・マゴ”。
さぞかし、この教会に葬られている聖人や司教様がたは、ゆっくり眠る暇もないだろう…と心配になったりしますけれども(;^^)、実は案外、夜な夜な抜け出して、皆と一緒に夜遊びを楽しんでいるかも知れませんね~(^m^)(…って不謹慎?・笑)


nice!(6)  コメント(13)  トラックバック(1) 
共通テーマ:旅行

パリ旅行 2006 *シャルトル編* [パリ2006*Paris]

パリに滞在中、一日だけシャルトルへ、プチ旅行してきました。
パリを半径約100Kmの範囲で取り囲む地域は、“イル・ド・フランス”と呼ばれています。
そのイル・ド・フランスのひとつであるシャルトルまでは、ル・マンやナント行きの列車で60~70分、
モンパルナス駅から、一時間に1~2本程度運行しています。


モンパルナス駅。


駅のすぐそばに建つ、パリ市内では珍しい高層ビルのモンパルナスタワー。
このオフィスビルの59階には展望台、そして56階には素晴らしい景色を眺めながらお食事ができるレストラン“ル・シエル・ド・パリ”があります。
パリに来ると必ずここで食事をするのですが、なんと今回はせっかく予約をしていおいたにもかかわらず、体調を崩してしまいキャンセルしてしまったのでした、トホホ。
特に夜景が美しく、パリの思い出作りにぴったりだと思いますので、どうぞ皆さんも行ってみて下さい(^^)
ホームページ→http://www.cieldeparis.com/


ル・マン行きの列車(左) 2階建てです。
日曜日であったということもあるでしょうか、私たちと同じくイル・ド・フランスのどこかに旅するのであろう家族連れ、又は実家に里帰り、もしくは一人旅すると思われる若者などで、列車はほぼ満席状態でした。


パリではまず見ることのない、一軒家が立ち並ぶ可愛らしい街並みや、緑豊かな牧歌的風景を車窓から眺めているうちに、一時間などあっという間に過ぎてシャルトル駅に到着。


シャルトルは、パリの南西90Km、フランス屈指の大穀倉地帯であるボース平野の中の街です。


フランスゴシック建築の最高峰と言われる、ノートル・ダム大聖堂(シャルトル大聖堂)。
左右非対称の2本の尖塔は、向かって左がゴシック様式の新鐘楼(16世紀)、
右がロマネスク様式の旧鐘楼(12世紀)です。
普通、人はシンメトリーなものに美しさを感じるものなのでしょうが、この左右非対称の外観は、とても魅力的に感じるので不思議(@。@)


“王の扉”と呼ばれる西正面扉と “人像柱”。
“人像柱”のこの細長い姿で表された彫像は、旧約聖書に登場する人物で、ロマネスクからゴシックへの変遷を知る上での貴重な美術的遺産なのだそうです。


“シャルトル・ブルー”と呼ばれる、西面の大ステンドグラス。
太陽が沈む西側は終末を意味し、13世紀に作られたこの薔薇窓には“最後の審判”が描かれています。
右端はブルーがひときわ美しい、キリストの系譜が描かれた“エッセ家の系樹”と呼ばれるステンドグラス。


“エッセ家の系樹”


主祭壇と、18世紀にブリダンによって作成されたマニエリスム様式の聖母被昇天像。
マリア様が3人の天使に囲まれている構図といえば、マドレーヌ寺院の主祭壇のものも美しいですよね(*^^*)


マドレーヌ寺院の主祭壇。 彫刻はシャルル・マロチェッティ作。
それにしても、いずれも天使が3人というのはなぜかしら…単にバランスがいいからでしょうか?


シャルトルの主祭壇と内陣は、16~18世紀にかけての数人の芸術家による彫刻で飾られた壁で取り囲まれていました。
内陣を取り囲む彫刻の壁…これをなんと呼ぶのか分からないのですが、こういうのは初めて見ましたので、とても興味深くて私にとっては新鮮でした。


“受胎告知”


トマ・ブダン作 “キリストの洗礼” (1612年)


“ピエタ”
この様に、キリストの生涯の場面の彫刻群でぐるりと内陣を囲んでいます。
また、彫像の上の飾り彫りも、レースを思わせるような繊細な美しさで、目を見張るものがありました。


お昼ごはんは近くの小さなレストランで。
好物のアンチョビーやオリーブがのっているニース風サラダ。
パンもついているので、私はこれでおなかいっぱいです♪


大聖堂のすぐそばにあるシャルトル美術館にも行きました。写真はその美しい庭園の一角。
マリー・アントワネットの肖像画で有名なヴィジェ・ルブラン、陶器のような冷ややかな肌と表情の描写が特徴的なグイド・レーニの“ユディット”や、アングルの素描、フランドルの画家ホルバインによる肖像画など、素晴らしい作品が多々ありました。
その中で一番印象に残ったのはヴラマンクのコレクションでした。


ヴラマンクといえば、マティスと並び称されるフォーヴィスム(野獣派)の画家ですから、この様な強烈な色彩の絵でおなじみですが…


こんな寂寥たる眺めの雪景色の絵がありました。
ゴッホに影響をうけたというヴラマンク…色使いは違えどこの絵には、不安げな、物悲しさが漂っていて、そういえばゴッホに共通するものがあるな~と思います。


大聖堂の裏へと回ると、シャルトルの街並みを眺めることができました。
今回は街中へは行かなかったのですが、数百年前の建物が点在し、中世の面影を色濃く残した街なのだそうです。


駅へと向かう帰り道、名残惜しくてもう一度、大聖堂を振り返ってみました。
この、時代の異なる二つの塔が、気の遠くなるような長い時間の中で、度重なる火災や略奪、破壊を繰り返し受けてきた苦難と歴史を象徴し、またそれを語りかけてくるようなのでした。

賑やかで華やかなパリを離れて、の~んびりと時間が流れる美しい古都への小さな旅で、心やすらぐ素敵な一日を過ごすことができました(^^)


nice!(5)  コメント(12)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

パリ旅行 2006 *空港、ホテル編* [パリ2006*Paris]

8月末から9月にかけて、パリに旅行に行ってきました。
今回は、空港とホテル編です。

成田空港第一ターミナルで、搭乗ゲートに向かう途中、素敵なデザインが施された飛行機がありました。
一瞬、「ヴェルサーチ柄!(゜∀゜)!」と思ってしまいましたが(笑) よく見ると、楽器の絵なのでした。
“WIENER PHILHARMONIKER”と文字が入っていますので、“ウィーンフィルハーモニー”のデザインなわけですね。

今まで私が見たことがあったのは、ポケモンとかディズニーとか、リゾっちゃくらいでしたので、とても嬉しかったです(^^)
でも、そういえば、ローマの空港で、ブルガリの広告の入ったアリタリア航空の機体を見たことがありました。
それもシンプルでクールなデザインでとてもカッコよかったです。

このオーストリア航空の出発ゲートの傍を通りかかったら、搭乗客が並んでいました。
ウィーンフィルの関係者ではなくて、一般の乗客が乗るのですね、うらやましいな~(@。@)
こんな素敵な飛行機で音楽の都・ウィーンに飛べるなんて、ますます気分が高揚するでしょうね~。

ちなみに、私が乗ったのはコレ↑ 安心の翼、全日空…あれ?それはJALでしたっけ?(;^^)

「現在、滑走路が非常に混雑しておりますので、
離陸まで今しばらく時間がかかる見込みでございます。」 By 機長

バルト海上空。

今回泊まったのは、セーヌ左岸、サン・ジェルマン・デ・プレ地区にあるホテル、“リュテティア”。
(Hotel Lutetia Paris Rive Gauche)

デラックスルームで広いのは広いのですけれど、あまり豪華ではありませんでした(;^^)
でも、身に余るほどの豪華さではないところが居心地が良いのかも知れません。

深い赤を基調とした室内に、前衛的な彫刻が置いてあったりして、クラシカルさとモダンを融合したインテリアです。

アメニティは、アニック・グダールというブランドのもので、パリでもショップを見かけましたが、日本にも支店があるそうで、だからなのか、これらに日本語で何やら書いてあったので、それが異国情緒を削ぐようでちょっと興ざめでだったのでした(;^^)
でもとてもいい香りで気に入りましたので、ボディ・ミルクは持ち帰って今でも使ってます(ちゃっかり)

ビュッフェスタイルの朝食。
私は朝はあまり食べないのでプレートにお料理が少なくて、この写真を見るとさびし~い感じを受けるかも知れませんが(笑)、色とりどりの、美しく盛られたフルーツサラダとか、多種多様なパンとかチーズとかもありました。
日本人観光客はほとんどおらず、一角ではスーツを着たビジネスマンが、会議なのでしょうか、朝食会に使っていたようです。

大通りに面して建っているのだけれど、私の部屋は中庭に面していたので、表の喧騒は届かず静かでした。

ホテルのレセプション。
係りが居ないのを見計らってパチリ♪

床の模様も素敵♪
このホテルはドイツ占領中、ナチスの指令部が置かれていたそうです。
この廊下を、軍人が闊歩した姿を思い描いて、しばし妄想に耽ったりして…。

ロビー・ラウンジ…と呼ぶのは軽々しすぎる、とても味わいがあって大人のムード満点のラウンジ。
フラッシュを焚かないで写したほうが、きっと、より真の雰囲気を伝えられましたね、ちょっと失敗しました(T_T)
入り口の彫刻はエッフェル塔を設計したギュスターヴ・エッフェルの像。

深紅のソファーに深々と身を沈め、ピアノの弾き語りにうっとり…
と、私も素敵な一夜を過ごしてきました(*´v`*)
…と言いましても、私はお酒がダメなので、ショコラを飲んでたんですけれどね(笑)

観光客もいましたが、明らかに地元住民であろうマダムや紳士達も、美しい音楽と会話を楽しんでいました。

ところで、ロビー・ラウンジと言えば、香港のインターコンチネンタルホテルのそれも素敵ですよね、有名ですから訪れたかたも多くいらっしゃるのではないでしょうか(^^)
巨大なガラス窓ごしに見るビクトリアハーバーと香港島の絶景は、日中でも夜でも美しくて、何か自分が特別な人になったような幸せ~な気分になれます。
公式サイト→http://www.hongkong-ic.intercontinental.com/

…お話戻りまして、こちらはホテルの外観。
波打つようなデザインがとても気に入りました。
見た瞬間、ガウディの“カサ・ミラ”を思い出しましたが…、これはアール・ヌーボー様式なのでしょうね。
ラスパイユ大通りに面しており、地下鉄のセーヴル・バビロヌ駅のすぐそばで、移動にもとても便利です。

ということで、このホテル、そのほかにも近くにちょっとお水を買うのに便利な小さな食料雑貨品店もありますし、更には家具から洋服、そして美味しそうなお惣菜まで揃っているデパートの“ル・ボン・マルシェ”も徒歩圏内ということで、なかなかいいホテルでした。
帰国後は日本語でお礼のメールも届くなど、アフターサービスも行き届いております(^^)
公式サイト→http://www.lutetia-paris.com/anglais/index_f.html

でもこの次は、クリスチャン・ラクロワが内装を手がけたというホテル“プチ・ムーラン”なんていう思い切り個性的なホテルも泊まりたいですね~。
公式サイト→http://www.paris-hotel-petitmoulin.com/index.html

もしくは、ヴァンドーム広場に建つデザインホテル、“パーク・ハイアット・パリ・ヴァンドーム”にも泊まってみたいです。
私の想像ではこのホテル、パリコレシーズンあたりは、世界中の気鋭のクリエイター達が真っ先に宿に指定して、すぐに満室になってしまったりするのではないでしょうか。
公式サイト→http://paris.vendome.hyatt.com/hyatt/hotels/index.jsp

それから、ショッピングスポットとしてお馴染みの、モンテーニュ通り沿いの最高級ホテル“プラザ・アテネ”に泊まって、そんなに美味しいのですかい? アラン・デュカス! のレストランでお料理を評価、採点してくるってのもいいわね~(←何様?)

そしてとにかくこのホテルのエントランス前には、いつも高級車が停めてあるのですよね。
でも例えばそれはベンツやベントレーなんていうものではなくて、ちょっとそこらへんではお目にかかることがないような車…今回通りかかったら、黄色いのと青色のランボルギーニ(と思われ)が二台停めてありましたよ。
…もしかして連れ立って来たんですか? (笑)

どんな人が乗って来たのかしら…こういうのは運転手付でなく、自分で運転したい車でしょうから、F1のドライバーとか?
でも私が真っ先に思い浮かんだのは、なぜか中東の国々特有の白い衣装(←なんていうんですかね?)を着たアラブの大富豪でした。

ランボルギーニ ムルシエラゴ LP640
おねだん 約3200万円なり。

まあ、この羽根ドア(←勝手に命名)なら、通り沿いに停めておいても、乗り降りする時にあまり通行人の邪魔にならなくていいですわね(笑)

公式サイト→http://www.plaza-athenee-paris.com/


                        


nice!(5)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

パリ旅行 2006 *映画編* [パリ2006*Paris]

パリに旅行する前に、いくつかパリが舞台の映画を鑑賞しました。

パリで一緒に

パリで一緒に

  • 出版社/メーカー: パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/04/21
  • メディア: DVD

■ パリで一緒に ■

監督 製作: リチャード・クワイン
原作: ジュリアン・デュヴィヴィエ、 アンリ・ジャンソン
出演: ウィリアム・ホールデン as ベンスン 又は リック
     オードリー・ヘップバーン as ガブリエル 又は ギャビー
1963年 アメリカ

*あらすじ*
脚本家のベンスンは、パリのホテルで新作映画を執筆中、タイピストとしてガブリエルを雇います。
二人は一緒にストーリーを考えていくうち、互いに惹かれあうようになります…
まるで、今、生まれつつある新しい映画の中の主人公とヒロインのように。

                      ****

舞台はパリだけれど、二人が缶詰となるホテルや、リックとギャビーが出会う広場はきっとセットでしょうし、エッフェル塔やシャイヨー広場程度で、後はあまりパリの風景のみどころは無いですよね、しかし、お食事していたブーローニュの森のレストランは優雅で素敵でした。
実はいつも私はホテルのインテリアとか、オードリーのファッションに注目してしまいます。
確か彼女の衣装はジバンシィですよね、パステルカラーのシンプルなカッティングのワンピースが清楚で可愛い♪
また、ブルーのナイトウェアは、劇中でベンスンがうっとりするのも頷けるロマンチックさで素敵でした。
“現実”と“構想中の映画”、更にはこの映画自体を観ている私たちがいて…と、何かトリックを観ているようで楽しい映画です。

パリのレストラン

パリのレストラン

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2000/06/23
  • メディア: DVD

■ パリのレストラン ■

監督 製作 脚本 原作 ローラン・ベネギ
出演 ミシェル・オーモン as イポリット
    ステファーヌ・オードラン as ジョゼフィーヌ
1995年 フランス
*あらすじ*
当夜限りで閉店が決まったパリの小さなレストラン“プチ・マルグリィ”。
その最後の晩餐に集まった昔ながらの友人たちの人間模様を描いた作品。
原作は、監督自身の父親をモデルに、自ら執筆した小説『パリのレストラン』。
                     ****

レストランを閉めることになった原因とか、友人同士が不倫していたことが露呈するとか、シビアな面を交えつつ、この小さなレストランとそれを営んできた家族の歴史を温かく、そしてちょっぴり哀しく描いています。
それまでたわいのないことを、思い思いにペラペラとお喋りしていた客たちが、料理に舌鼓を打つ時は、誰もが押し黙ってしまう、そして本当にうっとりとおいしそうに食べるんですよね(^m^)
その幸せそうな姿を見ていると、おいしいものを食べるということは心が豊かになること、穏やかになることなので、改めて“衣食住”の大切さを感じます。
皆にそんな幸せを提供しているシェフって素敵なお仕事だな~(´v`)
このレストラン“ル・プチ・マルグリィ”は実在するそうですから、いつか探して行ってみようと思いました、もしくはパリのなんの変哲も無い街角に、こんな小さな素朴な行きつけのお店を持てたらいいな~と思います。

雨の朝パリに死す

雨の朝パリに死す

  • 出版社/メーカー: ビデオメーカー
  • 発売日: 2004/09/01
  • メディア: DVD

■ 雨の朝パリに死す ■

監督 リチャード・ブルックス
製作 ジャック・カミングス
原作 フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド
脚本 リチャード・ブルックス 他
出演 エリザベス・テイラー as ヘレン
    ヴァン・ジョンソン as チャールズ
1954年 アメリカ
*あらすじ*
パリの街角で出会い結ばれた、作家を目指す青年・チャールズと、裕福で奔放な娘・ヘレン。
作家で成功するという夢がなかなか現実にならず次第に荒れていくチャールズ、更にはヘレンも夜な夜な遊び歩くようになり、二人の心はすれ違ってゆきます。

                            ****

THE LAST TIME I SAW PARISという原題もいいですし、そしてこの邦題がよいではありませんか!
できたら、“雨の朝パリに死す”でなくて、“雨の朝、パリに死す”が良かったです(細かい?)
“~に死す”っていうところに妙に惹かれます、ヴィスコンティの『ベニスに死す』も題、内容ともに大好きですし、他には…何かないでしょうかねぇ(知らないのかい…)
とてもインパクトのある題名なのですが、“死して”終わるのではなくて、その後にも第二部的なお話が続くのですよね。
私が見たのは淀川長冶さんの解説つきの古いビデオでしたが、今発売中の500円(!)のDVDにもそれは付いているでしょうか、彼も題名を絶賛していました。
ヘレンは自堕落になり、やがては死んでゆくわけですけれど、私はあまり退廃さを感じなかったですね…それはどこかでチャールズに立ち直ってもらいたいという願いがこもっていたせいでしょうか。
チャールズも、彼は彼で、家族のためにと思い描いた夢がなかなか上手くいかずに荒れていくわけです。
それぞれが愛と思いやりを持っていても、その表わし方を間違えれば悲劇につながるということなのだと感じた作品でした。

モンパルナスの灯

モンパルナスの灯

  • 出版社/メーカー: ビデオメーカー
  • 発売日: 2003/12/19
  • メディア: DVD

■ モンパルナスの灯 ■

監督 脚本 ジャック・ベッケル
原作 ミシェル・ジョルジュ・ミシェル
出演 ジェラール・フィリップ as モディリアーニ
    アヌーク・エーメ as ジャンヌ
    リノ・ヴァンチュラ as モレル
    リリー・パルマー as ベアトリス
1958年 フランス
*あらすじ*
夭折した画家・モディリアーニの人生を描いた作品。
作品を理解してくれるのは、画商のズボロフスキーのみ、貧困に喘ぎ、酒と女に溺れる無為な日々を送るモディリアーニでしたが、ある日美術学校で出会った美しい娘・ジャンヌと出会い、反対を押し切ってふたりは結婚します。

                       ****

大好きなジェジェ様を、初めて映画館の大きなスクリーンで観た、私にとっては記念の作品です。
また、モディリアーニが死の床に就くシーンが、ジェジェ様が画家と同じく36歳という若さで天に召されたという事実を思い起こさせ、ファンとしてはとても哀しい映画でもあります。

ほとんど才能を評価されない画家も哀れですが、彼を支えるジャンヌとズボロフスキーのひたむきな姿もけなげです。
特に、アメリカ人の富豪が絵を買ってくれそうなのにもかかわらず、画家のプライドから商談が成立しない場面、せっかく、生活費が入るチャンスを無駄にしてしまったというのに、諦観が漂いながらも二人とも一言も文句を言うことなく帰途に着くところなど泣けてきます(p_;)
画家に対する絶対的な愛がひしひしと伝わってくる場面ですね。
そして忘れてならない、画商・モレルの存在がこの映画をよりドラマチックにしていますね。
モディリアーニの死の匂いを嗅ぎつけたかのようにつけまわし、画家が息絶えたと同時に作品を買いあさるモレルのその様は、死肉を喰らうハイエナそのもので、何度観ても苦虫を噛み潰したような気分になるのです。

画家の死後、実在した妻・ジャンヌは幼い子供を残して自ら命を絶ってしまいます。
しかし、子供は引き取られた親族のもとで、きっと幸せに暮らしたことでしょう。

ということで、今回パリでは、この映画に登場し実際にロケに使われたという、モンパルナスにあるカフェに寄ってきました(^^)


カフェ “ル・ドーム”

モディリアーニと愛人のベアトリスが、テラス席に座っているシーンで使われています。
残念ながら、8月中はお休みということで、店内に入ることはできませんでした。


カフェ “ラ・ロトンド”

モディリアーニが作品を5フランで売り歩いているシーンで使われたカフェ。
朝だったせいか、観光客は少なく、地元のマダム同士がおしゃべりに興じていたり、朝刊に目を通しながら一人で朝食をとる男性がいたりと静かでのんびりしていました。


「ジェジェ様が座ったかも~♪」というミーハー興奮状態を押し殺しながら、店内をササッと撮影v
夜になると、お酒と煙草の煙にとりまかれ、軽い興奮状態とけだるさの入り混じったムードになるのでしょうね~。


店内から写したカフェ “ル・ドーム”。
同じヴィヴァン交差点にあります。

その他、パリが舞台の映画といえば…

バトームーシュでセーヌ川クルーズがロマンチックなシャレード

シャンゼリゼ大通りで、キュートなTシャツ姿でジーン・セバーグが新聞を売り歩く勝手にしやがれ
「ニューヨーク・トリビューン!」

イブ・モンタン! な~んてチャーミングなおじ様なんでしょう♪
彼がパリのブラッスリーのギャルソン(ウェイター)に扮し、キビキビした仕事ぶりが気持ちいいギャルソン!
「ボナペティ!」

何不自由ない生活を送る一方、娼婦としての顔を持つパリの上流マダムの心の闇を描いた昼顔
ドヌーヴがプライベートでも愛用しているというイヴ・サンローランの上品な衣装も見所ですね。

そして、私としては絶対忘れてならない、大好きなヘルムート・バーガー様の雨のエトランゼ
70年代の建築なのでしょうか、一般的なパリで見かけるのとは違った、シンプルでモダンなアパルトマンが素敵。
ここで、美しくも哀しく残酷な物語が繰り広げられます。







nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(1) 
共通テーマ:旅行

パリ旅行 2006 *ファッション雑誌編* [パリ2006*Paris]

先月末から今月にかけて、パリに旅行に行きました。
これから少しづつ、旅行についてお写真など載せていきたいと思いますので、ご参考にどうぞ♪
今回は大好きなメンズファッション雑誌編です(^^)v

日本でも毎号かかさず買っているフランスのメンズファッション雑誌 L’OFFICIEL HOMMES。
日本で買うと約3000円もしますが、フランスだと6ユーロで買えます、日本円に換算して、今だとだいたい924円くらいでしょうか。
紙の質もまずまずいいですし、内容、写真がいつも凝っていて素晴らしいので、私のお気に入りの雑誌です。

今回の表紙は、毎回必ず本誌に特集を載せている写真家・David Vasiljevicさんの作品です。
彼の写真はいつもシンプルに、人の一瞬の表情や動作をピタッと時が止まったかのようにみせるところが、人間の体をとても美しく感じることができるので大好きです♪
でも、もうひとつこの写真家さんが好きな理由があるんですね~(^m^)

それは、私のエンジェル♪であるモデルのカーソン・パーカー(Carson Parker)を美しく撮って下さったからなのです。


これを観たのがきっかけで、カーソンが大好きになりました。
この写真は、やはり昨年の今頃パリに行った時に買ってきた同誌に掲載されていたもので、正直いいますと、初めはモデル自身の美しさというより、構図とかテーマとか“人物をこれほど美しく撮る”というところに惹かれたのでした。
つまりはDavidさんが撮らなければ、カーソンを今でも好きでなかったかもしれないのですよね。
更に言うと、私とカーソンを引き合わせて下さったお人なわけです、ありがたや~(-人-)


こちらは違う号に載っていた、DavidさんによるChris Doeの写真。
とてもチャーミングなので、彼もすっかり私のお気に入りに入りました(*^^*)

それにしてもこの号の彼の写真は、カーソンの時のポーズと似てるんです。

例えば…


カメラマン 「はいっ! 額にシワよせてみて~!」

左がChris、右がカーソン。


カメラマン 「じゃあ次は、ちょこんっと足を可愛く投げ出してみて。」


上から見下ろすようなショットは、まるで床屋さんにある見本あるいはポスターみたい(笑)

これらを撮りながら、絶対カーソンの時の撮影が頭をよぎったに違いありません。

お話し戻りまして…今号の中身を少しご紹介しますと…


「今日もお気をつけて行ってらっしゃいませ~、だんな様~♪」
と、こんな家政婦さんに毎朝送り出されたら恐い(゜∀゜;)

それにしても生気を感じられる見事な剥製だな~(感心)
この他にも、熊がヴィトンのフワフワな耳あてとマフラーしてるユーモラスなものとか、クロコダイルがエルメスのこれまたクロコダイル皮のケリーを背負ってるシニカルなものなどあって楽しいです。

その他気に入った写真は…


いつも、なぜか映画『アレキサンダー』に出ていたフランシスコ・ボッシュを思い出す、最近好きになったHugues !


と、その他の面々、 Nine Daughters ! (…意味不明)


大自然の中での二人のショットがいっぱい…
つまりは“ブローク・バックマウンテン”からインスパイアされました、と言いたいらしい、…はいはい(メ-_-)←冷たい人。
左はオリバー・アルトマンだわ~(=゜∀゜=)と喜んだらRainerというモデルさんでした、でも素敵。


Dimitri。 “Close To Me”(僕に近づいて。)というタイトルで、どアップ写真がいっぱいです、
いや~ん(壊)
そ、その訴えかけるような眼差しはやめて下さい(*´д`*)


Thibault。 この人見ると、いつも“おぎやはぎ”のおぎさんを思い出すのですが…何か?


Hugo。 最近ようやく彼の魅力がわかったような、わからないような…(どっちなのさ)

この他、この特集では私の知っているモデルさんではジョナサン(Jonathan Nee)も載ってました。


こんな乙女チックな格好が、とてもハマッているジェームズ・ルソー。
この人はいつもにこやかで優美で、とてもチャーミングなんですよね~、ユニセックスな不思議な魅力があるモデルさんです(*^^*)

その他この雑誌には、高級宝飾品を、鎖や釘など工具など、全く正反対なイメージなものと組み合わせてディスプレイして撮影したりしてとても凝っています。

日本のメンズの雑誌だと、洋服やアクセを単なる白背景に置いたりしているだけというのをよくみかけるのですが、それって味気ないですよね。

以前、「フランス人は合理的である。」という研究家のお言葉を聞いたことがありますけれど、私は少なくともこの雑誌を見る限り、デコラティブや美を重んじてそれとは逆の印象を受けました。

パリではこのようなファッション雑誌は街角にある路上のキオスクで、もしくは地下鉄駅構内に売っているのが一般的なようです。

フナック(fnac)という大きなブックチェーンがあるというので、そこで買おうとしたら、モード関係の書物はあれど、ファッション雑誌は置いていないと言われ無駄足を運んでしまいました。
日本では、一般の大きなブックストアで雑誌が置いてないなんて考えられないですよね。

また、日本でお馴染みのジュンク堂では、日本の雑誌しか置いておらず、海外の雑誌は一冊もなくてここでもあてが外れてしまいました(;^^)
パリにお住まいの日本人の方々ご用達なのでしょう。

本屋さんでは買えないのか~、と、ちょっとしたカルチャーショックを受けましたが、マレ地区で偶然みつけた小さな本屋さんに色々置いてありました、中にはそういう本屋さんもあるようですね。
次回からはよくリサーチしてから行きたいと思います。

L’OFFICIEL HOMMES 06号、もう日本では発売になったでしょうか。
とても素敵な雑誌ですので、本屋さんでみかけたらどうぞ手にとって見てみて下さい、あなたのお気に入りのモデルさんがみつかるかもしれませんよ~(^v^)









nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行
- | 次の10件 パリ2006*Paris ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。