本 『愛の話 幸福の話』 美輪明宏

愛の話 幸福の話

• 作者: 美輪 明宏
• 出版社/メーカー: 集英社
• 発売日: 2002/06
• メディア: 単行本

最近、TV番組やCMで大人気の美輪明宏さん。
彼の著書を読もうと思って書店に行ったのではなくて、いつものように、男性(！)ファッション雑誌のコーナーを散々見てまわった後、気がついたら、普段は殆ど読むことの無い有名人のエッセイのコーナーに立っていたのです。
…きっと、守護霊さまがこれを読むようにと私に示されたのね。(←実は思い切りTV番組に影響されてるらしい)

美しく、強く、幸福に生きること、上質な女性になること、自分を磨くことのヒントが詰まった内容です。
全ては心がけ次第、…漠然とそれは分かってはいてもなかなかできるものではないのですよね、
この本では具体的にその方法を教えてくれています。
しかし、事細かに示しているわけでないので、あとは個人個人が自分なりに考えて工夫していくものだと思います。
それが個性となって、その人だけの魅力を放つことになるのでしょう。

それに加えて、瀬戸内寂聴さんや、ミッチーこと及川光博さんとの対談も収録されていますが、私が一番感動したのは、作曲家の池辺晋一郎さんとのものです。
黒澤明監督の映画の音楽を何度も担当するなど、彼は素晴らしい経歴の持ち主なのですね、そして、音楽はもちろん建築や映画のことにも詳しいようですし、音楽と文化との関係を語っているところは壮大なヴィジョンをお持ちだと感心してしまいます。
詳しいだけではなく、得た知識を自分の中で加味して、自分自身の意見を持っていること、それこそが本当に頭のいい人、魅力のある人なのだということを教えられました。
“日曜の夜の音楽番組に出ている、駄洒落好きのおじさん”から、知的でユーモアがあってロマンチックな素敵なおじ様にイメージが変わりました(笑)
美輪さんも彼が大好きみたいです、やりとりからそれが窺えました。

また、美輪さんと親交のあった、作家の寺山修司や三島由紀夫さん、そして画家の東郷青児さんや中原淳一さんのエピソードも興味深かったです。
特に中原さんは、美しいイラストを描かれるだけではなくて、その絵の中に、“日本の女性が美しく賢くあるために”という願いを込めていたということを聞いてとても感動しました。
生活のためだけではなく、自己満足のためでもなく、日本の女性のためにと心を込めて描かれたなんて、崇高で素晴らしい精神だと思うのです。
その美意識を日本女性として受け継ぐべく、魅力的な女性になるよう、日々精進したいと思います（＾＾）

中原淳一さんのサイト→　http://www.junichi-nakahara.com/

コメント 2

ううう…自分を磨くこと、すべては心がけ次第…。今とても耳が痛い言葉です(笑)。日々の雑事にかまけてしまって、己を磨くなんて全く考えてもいないです。美輪さんは私も大好きで、尊敬もする方です。彼は人の数倍も濃密な人生を歩んできて、一種の悟りの境地に到達しているのだと思います。導かれる結論って、実はごくシンプルなことなんですよね。毎日を幸せに生きるためには、生きていることに感謝すること。身近な家族や友人を大切にすることとか。でも、その簡単なことが実は全くできていない自分(滅)。反省いたしました(^^ゞ。ご紹介くださった中原さんのサイトにもこれから伺おうと思ってます。ありがとうございました。
by 豆酢 (2006-03-31 16:48) 

豆酢さん、こんばんは♪

＞＞日々の雑事にかまけてしまって、己を磨くなんて全く考えてもいないです
↑　子豆チャンがふたりもいるのですからお忙しいですよね(；＾＾)
その、お子さんを育てると言うこと自体も、自分自身にも磨きをかけていることなのではないでしょうか。
ひとりの人間を一人前に育て上げるとは、私からしてみればもの凄い“偉業”に思えます(@。@)
お子さんに、例えば精神的なことを教えてあげなければならないのですものね、それをしているということは、自分も考えたり学んだりしているわけですから自らも自然と精進しているっていうことなのではないでしょうか。

“心がけ次第”って書きましたけれど、“考え方次第”って言ったほうが的確かな？と今は思います(＾＾)

中原さんのサイトはいかかでしたでしょうか～、とても素敵なのですが、イラストがあまり載っていないのが残念なんですよね～。
でも彼が書いた詩が、シンプルに分かりやすかったですし、とても心を打たれましたv
by ミカエラ (2006-03-31 20:47)