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映画 『リトル・ダンサー』 ~白鳥になった少年~ [映画 ら行 *Movie]

リトル・ダンサー DTSエディション

リトル・ダンサー DTSエディション

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • 発売日: 2005/03/25
  • メディア: DVD

*監督* スティーヴン・ダルドリー
*脚本* リー・ホール
*音楽* スティーヴン・ウォーベック
*出演* ビリー: ジェイミー・ベル
     ウィルキンソン先生: ジュリー・ウォルターズ
     パパ: ゲイリー・ルイス
     トニー: ジェイミー・ドレイヴン
2000年 イギリス

*あらすじ*
1984年イギリス北部の炭鉱の町で、11歳の少年ビリーは炭坑夫である父と兄、そして祖母と暮らしていました。
ある日、通っていたボクシング教室の隣で行われていたバレエレッスンに興味を抱いたビリーは、
バレエ教師の手引きによって、やがてレッスンに参加するようになっていきます…。
母も姉もダンサーであり、本人も6歳の時にダンスを始めたというビリー役のジェイミー・ベルは、
英国アカデミー主演男優賞を受賞しました。

                        ****

噂に違わぬ素晴らしい映画で、私が生きているうちに、あと何回この様な映画を観ることができるだろう…とふと思ってしまうほど感動しました。
お話の大筋はいたって単純で結末もある程度予想できてしまうけれど、それでも主人公のビリーを応援し、その行く末をハラハラしながら見守ってしまうのです。

男の子がバレエをするなんて、とても考えられないという田舎町に育ったビリーが、どのようにしてバレエの道へ入ってゆくのだろう…きっと厳しい道のりに違いないと思いきや、理解のある先生にぐいぐいと引き込まれて、あっという間に踊りを楽しむようになるところが、演出というのか脚本が巧みだな~と思いました。

また、ビリーの親友のマイケルがビリーに誘われて踊ろうとするシーンを見ていたら、この子のほうが、もしかしたらバレエダンサーに向いているのかもと、安直に体格を見て思ってしまいました、チュチュも似合ってたし(←違)(;^^)
ロシアのワガノワだったと思いますが、入学させる時に体つきで素質を見ると言っていたを思い出したのです。
しかし、ビリーほどの踊ることへの悦びと情熱がなければ、きっと大成することは出来ないのでしょう。

父親と兄の仕事もうまくいかず、ビリーの母親も亡くなったばかりの家族のすさんだ生活の中で、ビリーがけなげに本能の赴くまま、生きてゆこうとする姿が可愛くて可愛くて…、ああ、抱きしめてあげたい(ぎゅう~)

そして、脇役の面々が素晴らしかったですね。
息子・ビリーの為にプライドを捨てた父親、炭鉱夫としてしか生きられない兄、孫が旅立つ寂しさをグッと堪えるおばあちゃん…(;。;)
願わくば、この家族にも救いあれ!
と思ったけれど、彼らの希望は全て、ビリーの小さな肩にかかっているのですね、つまりビリーの幸せと成功が家族の幸福であるわけなのでしょう。

そして、ビリーが舞台に立つ日…!
まさしく彼の父親とともに、自分も最高潮の気持ちである時に、スッといきなりエンディングとなったので、その気持ちを抑えきれず、早速、ご他聞に漏れず(!?)アダム・クーパー出演の『白鳥の湖』のDVDを購入してしまいました(笑)

そうそう、それから、ロイヤル・バレエのオーディションで、左端に座っていた審査員の青年が素敵で、気になってしかたがなかったわ~、どなたかそう思った人はいないかしら(;^。^)

チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」

チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」

  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2005/02/23
  • メディア: DVD


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コメント 8

Jen

この映画好きですよ。あのすさんだ感じが。北部の暗そうな映画のが南部の(ヒュー様)中流階級ものより好きです。
お父さんいい味出してましたよね。ピアノを壊してなけなしの金にするシーンでしたっけなけます。この映画はビリーのひたむきさとともにお父さんも大切。お兄ちゃんがコーチを追っかけちゃうシーンも泣き所ですよね。
バレエ・・・クラシック音楽なんかやってんのは金持ちだ~とかいうイメージってのはまだ払拭されてないし、まぁゲ*疑惑も多かったりするんで、バレエが男性とくに男気のあるおじさんにけなされるのはサッチャー時代でなくても現代でもそうなんじゃないかな~と思います。(パートナーとして認められるような法律ができたと日本でも話題になりましたが、まだまだ偏見などはゲ*へ注がれているようです。それが宗教関係者ではなくとも。)たんなる人生お涙ものだけではなく社会的な側面、芸術的を併せ持ったいい映画ですねぇ。
ジェイミー・ベルくんイギリス人子役のおきてを破ってか(?)今でもかっこいいですね(笑)
by Jen (2006-02-01 23:58) 

ミカエラ

Jenさん、こんにちは♪

ブログを見てと強要(笑)したうえ、コメントまでいただいてしまってすみません(;^^)
でも嬉しいです~。
Jenさんもご覧になっていたのですね、“ワーキングタイトル”と映画に出てきたのをみてJenさんもみたかしら?と思っていたのでお話してみたのです。

>>お父さんいい味出してましたよね
↑そうそう、お父さんを絶賛する声は多いですね、けれど、彼は確か何の賞もとっていなくて…バレエ教師のウィルキンソン先生は助演女優賞をもらっていました。
私はお父さんとお兄ちゃんが抱き合うシーンが泣き所でしたわ(;。;)

>>人生お涙ものだけではなく社会的な側面、芸術的を併せ持ったいい映画ですねぇ。
↑ 炭坑夫としてしか生きる道がないような町の雰囲気が重苦しかったですね。
だからこそビリーの羽ばたいていく様子が美しく憧れに満ちていて、際立っていたのだと思います。
ビリーと残された人々との対比が悲しくもありましたけれど…ああ、また感動が蘇ってきました(*´v`*)
by ミカエラ (2006-02-02 17:26) 

迷い人

この映画はおもしろかったですね。
主人公の僕がバレエの先生に「先生、僕に気があるの?」と聞くんですね~。
「そうよ。」と答えたら、ぜんぜん違う映画になりますけど、この映画は「ないっ!」とはっきり断って、すばらしい師弟関係になるんですね~。
でも、この受け答えがすごい新鮮で、この映画はセリフが生きてるんですね~。

この映画のカットの見事さには脱帽しました。
エンドロールの最後まで観て、もしや成長したあの逞しい美男が出るのではと、わらをもすがる想い。
by 迷い人 (2006-02-03 19:11) 

ミカエラ

迷い人さん、こんばんは♪

コメントありがとうございます。

>>主人公の僕がバレエの先生に「先生、僕に気があるの?」と聞くんですね~
↑ ここでちょっとビリーに小ばかにされた上、その後、負け犬呼ばわりされて、先生があまりにも可愛そうでした。
その後、謝ったにせよ、いつまでも心の傷として残ってしまうだろう…と考えてしまいました、私だったら許すことができなかったろうと思います、心が狭いので…。

>>この映画のカットの見事さには脱帽しました。
↑ バッサリ切られましたよね、それでも(だからこそ?)忘れがたく魅力的にみせたアダム・クーパーって素晴らしいですね。
by ミカエラ (2006-02-03 22:23) 

迷い人

師匠、申し訳ありません。
おちゃらけたことを書いてしまいました。
深くお詫びします。
ミカエラさまの返信で青くなりました。
ごめんなさい。
負け犬呼ばわり。
こういうシーンをすっかり忘れてました。
おぼろげにこの少年が大人にむかって偉そうな口を聞いた時、恥ずかしながら自分の子供がこの歳頃にたいへん扱いにくかったので、「あ~、どの子も一緒だ」と映画に共感を抱いたのでした。
主人にもこの映画を見せたのです。
主人も感動しておりました。
by 迷い人 (2006-02-05 12:25) 

ミカエラ

>>おちゃらけたことを書いてしまいました

↑ いいえ、とくにはそう思いませんでしたので、
どうぞ、お気になさらないで下さい。
私もあちこちで調子付いているので。
by ミカエラ (2006-02-05 18:59) 

カポ

ミカエラさん、こんばんは~
私もこの映画、大大大好きです。
この映画が公開された年は もちろんダントツのお気に入りNO.1でした。
この映画の見所は ビリーのサクセスストーリーの裏で 彼を支えた家族愛ですよね。
ミカエラさんも書いていらっしゃるけれど ビリーの為に自分のプライドを捨てた父親の姿に 私は何度も涙してしまいました。

そして 貧しい街並みの中、ビリーが跳ねるようにダンスするシーンは ウエスト・サイド・ストーリーを思わせて この映画の力強さも感じられました。
ラストのアダム・クーパーのダンスこそ、もっと観たかったけれど 本当に素敵な作品でしたね。

そうそう、ビリーに思いを寄せる男の子、可愛かったわぁ。。
ちょっとジュード・ロウに似てませんでしたか?
最近、成長したビリーを時々映画で見かけますが ビリーに恋した彼は どんな風に成長しているのでしょうねぇ~(^^ゞ)

今のホムペのTOPの方も、素敵ですねぇ~
あぁ、いつも目の保養させてもらっています・・(感謝)
by カポ (2006-02-08 21:29) 

ミカエラ

カポさん、こんばんは♪

某所では、素敵なお写真を見せていただきました、カポさんもああいうお写真を持っていらっしゃるのですね、ちょっと意外でした、ムフフ(*^m^*)

>>この映画の見所は ビリーのサクセスストーリーの裏で 彼を支えた家族愛ですよね。
↑ そうなんですよ~、最初は拒絶していたのに、やがて理解を示すようになって…家族の立ち直る姿を描いたもであるともいえますよね。
しかし、家族役の役者さんが、誰も賞を受賞していないとは残念です。

>>そうそう、ビリーに思いを寄せる男の子、可愛かったわぁ。。
↑ マイケルですね、彼も美形でしたね~。
確かこの映画の後、お芝居から遠ざかって、お勉強したいと仰っていたと思います。
それからまた演技の世界へ戻りたいとか…。
そろそろ戻って来たかしら。

>>今のホムペのTOPの方も、素敵ですねぇ~
↑ ありがとうございます、見ていただけて嬉しいです♪
今回のはとても気に入っているのです。 可愛いでしょう? ボルゾイ犬が♪ (←え)
もうそろそろ変更しようと思ってますので、どうぞまた見ていって下さいね(^v^)
by ミカエラ (2006-02-09 03:03) 

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